栄養指導には増やす指導と減らす指導の大まかなターニングポイントがあります。それは年齢65歳。
25歳~65歳までは標準体重に合わせて太らないように、糖尿病や脂質異常症や高血圧に注意しながらBMI22程度を目安にします。痩せすぎも要注意ですが、基本的には栄養過多に注意してバランスを診ていきます。
古い統計ですが2012年の死亡者数6500万人の内訳で戦争や犯罪の死亡数が65万人に対して糖尿病の死亡者は150万人でしたから、砂糖は武器の2倍以上の殺戮力を示しています。特にエナジードリンクやジュース類等の液体の単糖類の糖尿病発症力は強力なので、近づかないように気を付けましょう。
65歳以上は痩せないように気を付けて、栄養不足に注意を払います。胃腸やそのほかの内臓の機能低下に気を配ります。女性の骨粗しょう症は歯科治療には注意が必要な問題です。皆さんカルシウムを気にされますが、骨を作っているのはカルシウムよりタンパク質なのです。タンパク質不足のほうが大問題です。肉・魚・卵・大豆製品・エビ・タコ・イカ等を沢山食べて頂かないと吸収率も衰え始めているのでタンパク質が足りなくなります。食が細くなる傾向が進みますので、ビタミン・ミネラルも含めて沢山食べて、沢山動くことを心がけていただきたいのです。糖尿病の予防法の一つに食べたらすぐ立ち上がって動き出す。という運動療法があります。食べない指導ではなくて、血糖値を安定させる食べ方と動き方の指導になります。
90歳超えのご婦人でミネラル不足になったときは、大好きな牡蠣フライを二つおやつに食べていただきました。爪が変形したご婦人は食が細くて食べられないというので卵を毎日1つとプロテイン入りのほうじ茶を飲んでいただきました。栄養不足がいろんな症状を起こしています。栄養不足のせいで口の中が荒れて粘膜異常が起こりピリピリしたりざらざらしたりで困ってしまうのです。