口から食べてるなんて当たり前だと思っているお若い人でも近頃はむせてせき込む人が増えています。
飲み込む機能は『のどぼとけ』の動きと連動していて、首の角度や動きの自由度に影響を受けます。若い人の問題はストレートネックが殆どです。姿勢と首のケアをすれば大丈夫です。
毎日、普通に飲んで食べてるとそれが特別なこととは思わないし、それができなくなるなんて想像できません。しかし、介護をしている方は知っています。飲み込む機能は老化とともに失われ誤嚥を起こし肺炎で入院。禁食を言い渡されて胃ろうになりケア付きの病院に入院生活。つまり、今まであった日常から切り離され、家には帰れず、食べることはできません。その日は突然やってきます。
飲み込みのトレーニングをやっている患者さんはしきりにおっしゃいます。『こんなことは教えてもらったこともなかったし、知らなかった』ご家族やお知り合いを誤嚥性の肺炎で見送ったことのあるその御夫人は、一つずつトレーニングをしていくたびに『知らなかった。誰も教えてくれなかった』とおっしゃいます。『健康寿命』を考えたとき、ちょっと体操が必要です。脚を鍛える話は沢山あるけれど、ノドを鍛える話は見かけません。
10年以上前になりますが、横浜市都筑区保健所の依頼で嚥下指導を地域集会所などでやったことが2~3回ありました。保健所所長さんが変わった年に突然その活動は無くなりましたが、嚥下体操は参加者には好評だったのです。施設に入居している場合は施設によっては食事前に嚥下体操をやってる場合があります。しかし、ご自宅で過ごされる大半の方は知りません。
40歳過ぎたら知識として知っていて欲しいです。60歳過ぎたら毎日意識してトレーニングしてほしいです。食べることは大切だから。