腫れてるのに、『治療しなくていいです』と言われることがあって、驚きます。
以前なら、『腫れてるのだからすぐに歯の中を治療しましょう』と言っていたのですが、
1)歯の中の治療をしてみたら、歯根が割れていて治らないので抜歯になるかもしれません。
2)最近は、治療しても抜歯になる可能性があるなら、治療しないで抜歯する人も居ます。
3)抜歯した場合はインプラントか入れ歯かブリッジというかぶせ物になります。
という説明を加えると、『今日は治療しない』という希望でした。
詳しすぎる説明も、患者さんは怖くなっちゃいますよね。
『やってみなければ分からないって事ですよね』と念を押されましたが。。。。。
骨の中に埋まっている歯根に何が起きているのか、治せるのかは、CTを撮っても最終的にはやってみなければ分からないのです。
歯の治療は、良くわからなかった昔より、詳しくわかってきた現代の方がより繊細で完治するのが難しいことが分かっているのです。
歯の治療は、実は難しいのです。
しかし、治療方法も進歩していますから、やってみる価値はあります。。。。。歯根の治療。
また、一度は治ったように見えても、咬む力に耐えらずに歯根が砕けることもあります。。。。。砕けているときは、おおむね抜歯になります。
残念なのは、この時に『砕けた』事がその歯医者の力量が低かった・・・つまり『やぶ医者』と言われることです。
歯が砕ける事は、歯医者の力量不足のせいではありません。
日本人の歯、日本人の顎の骨も、決して大きくもないし太くもないし固くもありません。。。。どちらかというと、小さ目で柔らかいです。
長い歴史が育んだ結果だと思いますが、それほど固いものを噛むのに適しているようには見えません。
外国の方の家族の治療をしたときに分かったことは、外国で育ったご両親の歯はとても固くて、日本で育った娘さんは虫歯だらけで固くありませんでした。
頂いたその国の『子供のおやつ』はスパイシーナッツでした。
食生活や文化的には、日本の生活は、歯を固く丈夫に育てる文化ではなさそうです。
日本では、歯を育てる工夫が必要です。。。。だから、厚労省の認可を受けたかかりつけ歯科医強化型歯科診療所には初期虫歯が治療として認められています。
また、そんなきゃしゃな歯ですから、治療を開始してから一部砕けていることが分かってくることもあるのです。
中村歯科クリニックでは、根管治療は40年前のシステムではありません。
2015年のペンシルベニア大学式根管治療に一新し、MTAを使用し、その後も随時刷新いたしております。
(2019年より、MTAの使用は自費診療になりました)